こころ一つ、太鼓の魅力と心がけ
はじめての休日更新を強行する。
きのう、伝統文化の継承に身を置かさせていただいている、加賀豊年太鼓保存会の演奏があった。それは婚活パーティーでの演奏で、マッチング→告白タイムの前に、勇気と元気を届けるための応援演奏。サプライズでの10分間の演奏。
スタンバイ中にあった、リーダーとメンバーとの心のやり取り、格闘!?のなかで、一筆しておきたい事柄があったので、記録にしておく。
まず、舞台の状況把握が不十分にも程があるほどの状況。広さは?形態は?サプライズとしての登場にもかかわらず、お客様の雰囲気がどんな状態の中での登場、どんな太鼓のセッティングとなるのか、いかんせん何もわからないという有様。
もちろん舞台プロではないので、そこまで要求されても100%の準備は存在しない。
メンバーは不安、中には曲演奏の打ち方が体になじんでいないメンバーもいる。
リーダーも不安。あーでもないこーでもない。いっこうに決まらないままリーダーが放った最後の言葉は「ひとりひとり空気を読んで、それぞれが考えて行動せよ!」
決まった。
そしてサプライズ登場!
みんな冷静に準備を実行。ほどなく心のこもった、力強い演奏をしてお辞儀。
怪我もなく事故もなく、準備→演奏→片付け→撤収ができ、成功と言ってよい(笛のパート(自分)で少々間違ったが、これはご愛嬌。)。
“こころ一つ”の本当の意味を垣間見ることができた舞台となったように感じた。
どんな状況であれ(今回は舞台の広さや状態がほとんどわからない状況)、ひとりひとりが、同じことを考えて、同じ空気を読み、同じ音を打ち、おなじ気持ちでお辞儀をする。そんな一連の太鼓という伝統文化の継承の良い一場面が体現できた気がする。
わたしが加賀豊年太鼓保存会のメンバーになって1年5ヶ月。何年も前から一緒に活動させてもらっている錯覚さえ感じるほどしっくりとおさまる環境だと自負。
太鼓の魅力は音だけに止(とど)まらない。伝統を受け継ぐ責務を感じなくとも自然と鍛錬に励む。そんな姿勢が大好きである。メンバー間での人間関係も意外とサラッと、こんな感じが長続きの極意とも感じる。
複雑な今の社会の中で、こんなシンプルに行動できる心身鍛錬のステージはないくらいにおもって、これからもこころ一つ、おなじ空気、おなじお辞儀ができるよう、鍛錬となにげないコミュニケーションを心がけたいと思います。
今回は以上です。しげじぃより、しげじぃへ。